180°変身love!!



「ちょっと待って!」


バタバタ階段を下りてくる足音が聞こえる。



その音を聞いて、ほんの一瞬だけアイツの体がビクッと震えた。



それが分かった時にはもう反射的だった。


とっさにアイツの腕を掴むと走って、ついさっき教材を運んだばっかり資料室に入ってドアを閉めた。



「夜那…!」

ーバタバタバタ


むかつく声と足音が遠くなっていく。



…もう行ったな。



そう確かめてアイツの方に振り向くと、アイツの顔は真っ青で、目にはまだ涙がが溜まっていた。


< 84 / 89 >

この作品をシェア

pagetop