ちょーだい。
俺の言葉に不服気な顔をしてから鈴木たちは教室に戻ってった。
『....んと、教師とかめんどくせ........』
1人事の様に呟く俺。
そして元いた場所に戻った。
ガサッ!
後ろから物音がした。
俺は芝生に座っていて、後ろには綺麗に切りそろえられた椿の木。
んで、その裏には花壇があるはず。
俺はゆっくり立ち上がり、裏をのぞき込んだ。
そこには................
綺麗な焦げ茶色の髪、色白な肌............顔は見なくとも、可愛いんだってことはわかった。
こんな生徒、いたっけ??
その女はずっと花壇の花を見てた。
俺に気付かずに、ずっと。