咆哮するは鋼鉄の火龍
我等誇るは再編統括本部
箱根本部では立花の一方を受けてまたも荒れていた。
飛脚がもたらした報告は以下の通りであった。
「我等人類再編統括本部の名に恥じず、東京を手中に納めんと軍団を再編中に付き、至急全兵力を東名へ送られたし。立花」
黒田
「早いな、どうやら前線で動きがあったか」
森
「全兵力とは大きく出ましたね、幹部は動かないでしょう」
黒田
「動かすさ」
黒田は左手の傷を眺めた。
森
「人類再編して統括かー、嘘から出た誠ですね」
黒田
「やってやるさ、ここまできたんだ」
森
「先の連合軍が負けたんですよ?
勝てますか?」
黒田
「失敗から学び、成長するのが人類のいいところじゃない?」
森
「歴史の教科書を読まずに同じ失敗を繰り返すのも人類の長所ですか?」
黒田
「そうさ、それでも規模が大きくなっていってるだろう?」
森
「被害が、ですけどね」
黒田
「まあね、それでも手をこまねいて見ている訳にはいかんさ」
森
「意外だなー、一見やる気無さそうなのに」
黒田
「そりゃそうさ、俺達は次の世代にバトンを渡すだけだ。
何も生み出さんよ、破壊するだけだし。
成功したとして、苦労するのは次の世代さ」
森
「じゃあ立花さんは割に合わないですね」
黒田
「多くの命を奪った軍人の重責さ、真っ当な軍人に限るがね」
森
「さてと、じゃあ最後の仕事にならなければいいですが、弱味をまとめてきます」
黒田
「いつかお前の銅像をたてようか?」
森
「出来れば地下シェルター内にお願いしたいですね、千年たったらまた戦争が起こるでしょうし」
黒田
「嫌味だなー森君は、俺も久しぶりに本気出すか!」
黒田は机を叩き動き出した。
黒田が東名制圧戦以来の大規模な作戦を敢行すると知った民衆は不満を訴えた。
東名での戦争で得た物は元々あった平和と元々あった電力だけであったからだ。
しかし口売屋を通じて東京の地下に眠る過去の遺産とゴブリンの脅威を宣伝させると民衆は熱を帯びていった。
かつてのゴールドラッシュの様に一山当てたい人間が奪還兵に志願し始めたのだ。
東京の制圧を目的とした箱根の進軍の報は瞬く間に箱根以下、また周辺に広まった。
民衆の熱に拍車をかける形で様々なトレジャーハンターが箱根に集結しキャラバンが溢れかえった。
箱根は活気づき、黒田と立花なら必ず成功させてくれるであろうと再度支持を得た。
火龍の乗り込み員として搭乗していた茶屋の飼い犬である社長が更に箱根を沸かせた。
御嵩との同盟に成功し、食料は分けるだけ多くあるとの連絡と、御嵩の同盟をしていた他の2つのポリスが東京解放戦に参加表明したとの報告書を担いで来たのであった。
もう既に箱根の幹部は日々増長していく気運に押され戦争に参加する他なく、実際成功すれば自分達にも恩恵があると踏んだ幹部は自主的に黒田に力を貸し始める。
黒田は満足そうに竹中と箱根の街を見下ろしていた。
竹中
「大した奴だ。
こんなにも大事の中心にいるんだ。
さすがはお前の息子だな」
黒田
「外交部を立ち上げたばっかりなのにいきなり大活躍ですしね。
こんな短期間でここまでやるとは私も驚いてます」
竹中
「お前が躍起になって箱根を一つにまとめようとしていたが、小僧の行動は簡単に箱根を変えたな」
黒田
「簡単では無かったでしょう」
竹中
「全て終わったら言うのか?父であると」
黒田
「この前チラッとほのめかしましたけど気づいていなかったですね。
まあ時期を見ます」
黒田は予想以上の展開に成功するにせよ失敗するにしても益々立花を誇りに思っていた。
飛脚がもたらした報告は以下の通りであった。
「我等人類再編統括本部の名に恥じず、東京を手中に納めんと軍団を再編中に付き、至急全兵力を東名へ送られたし。立花」
黒田
「早いな、どうやら前線で動きがあったか」
森
「全兵力とは大きく出ましたね、幹部は動かないでしょう」
黒田
「動かすさ」
黒田は左手の傷を眺めた。
森
「人類再編して統括かー、嘘から出た誠ですね」
黒田
「やってやるさ、ここまできたんだ」
森
「先の連合軍が負けたんですよ?
勝てますか?」
黒田
「失敗から学び、成長するのが人類のいいところじゃない?」
森
「歴史の教科書を読まずに同じ失敗を繰り返すのも人類の長所ですか?」
黒田
「そうさ、それでも規模が大きくなっていってるだろう?」
森
「被害が、ですけどね」
黒田
「まあね、それでも手をこまねいて見ている訳にはいかんさ」
森
「意外だなー、一見やる気無さそうなのに」
黒田
「そりゃそうさ、俺達は次の世代にバトンを渡すだけだ。
何も生み出さんよ、破壊するだけだし。
成功したとして、苦労するのは次の世代さ」
森
「じゃあ立花さんは割に合わないですね」
黒田
「多くの命を奪った軍人の重責さ、真っ当な軍人に限るがね」
森
「さてと、じゃあ最後の仕事にならなければいいですが、弱味をまとめてきます」
黒田
「いつかお前の銅像をたてようか?」
森
「出来れば地下シェルター内にお願いしたいですね、千年たったらまた戦争が起こるでしょうし」
黒田
「嫌味だなー森君は、俺も久しぶりに本気出すか!」
黒田は机を叩き動き出した。
黒田が東名制圧戦以来の大規模な作戦を敢行すると知った民衆は不満を訴えた。
東名での戦争で得た物は元々あった平和と元々あった電力だけであったからだ。
しかし口売屋を通じて東京の地下に眠る過去の遺産とゴブリンの脅威を宣伝させると民衆は熱を帯びていった。
かつてのゴールドラッシュの様に一山当てたい人間が奪還兵に志願し始めたのだ。
東京の制圧を目的とした箱根の進軍の報は瞬く間に箱根以下、また周辺に広まった。
民衆の熱に拍車をかける形で様々なトレジャーハンターが箱根に集結しキャラバンが溢れかえった。
箱根は活気づき、黒田と立花なら必ず成功させてくれるであろうと再度支持を得た。
火龍の乗り込み員として搭乗していた茶屋の飼い犬である社長が更に箱根を沸かせた。
御嵩との同盟に成功し、食料は分けるだけ多くあるとの連絡と、御嵩の同盟をしていた他の2つのポリスが東京解放戦に参加表明したとの報告書を担いで来たのであった。
もう既に箱根の幹部は日々増長していく気運に押され戦争に参加する他なく、実際成功すれば自分達にも恩恵があると踏んだ幹部は自主的に黒田に力を貸し始める。
黒田は満足そうに竹中と箱根の街を見下ろしていた。
竹中
「大した奴だ。
こんなにも大事の中心にいるんだ。
さすがはお前の息子だな」
黒田
「外交部を立ち上げたばっかりなのにいきなり大活躍ですしね。
こんな短期間でここまでやるとは私も驚いてます」
竹中
「お前が躍起になって箱根を一つにまとめようとしていたが、小僧の行動は簡単に箱根を変えたな」
黒田
「簡単では無かったでしょう」
竹中
「全て終わったら言うのか?父であると」
黒田
「この前チラッとほのめかしましたけど気づいていなかったですね。
まあ時期を見ます」
黒田は予想以上の展開に成功するにせよ失敗するにしても益々立花を誇りに思っていた。