狡猾な王子様
六時半近くになると、皆が居間に集まり始める。
離れに住んでいる“春ちゃん”こと長男の春一(はるいち)と、奥さんの千佳子(ちかこ)ちゃんは、いつも居間に行く前にキッチンに顔を覗かせる。
それは、今日も変わらなかった。
「おはよう」
「おはようございます、お義母さん、ふうちゃん」
「おはよう」
いつものようにやって来たふたりに、お母さんと一緒に笑顔と挨拶を返した。
「なにかお手伝いしましょうか?」
「今日は大丈夫だよ、千佳子ちゃん。居間で待ってて」
いつも同じことを訊いてくれる千佳子ちゃんに微笑んで、お母さんの代わりに答える。
お母さんも、笑顔で頷いていた。
「本当にいいの?」
「うん。もうすぐできるから、朝ご飯まで春ちゃんとゆっくりしててね」
「じゃあ、お言葉に甘えて、そうさせて貰おうかな。来週は私が頑張るからね、ふうちゃん」
千佳子ちゃんはフフッと笑って、春ちゃんと一緒に居間に行った。
離れに住んでいる“春ちゃん”こと長男の春一(はるいち)と、奥さんの千佳子(ちかこ)ちゃんは、いつも居間に行く前にキッチンに顔を覗かせる。
それは、今日も変わらなかった。
「おはよう」
「おはようございます、お義母さん、ふうちゃん」
「おはよう」
いつものようにやって来たふたりに、お母さんと一緒に笑顔と挨拶を返した。
「なにかお手伝いしましょうか?」
「今日は大丈夫だよ、千佳子ちゃん。居間で待ってて」
いつも同じことを訊いてくれる千佳子ちゃんに微笑んで、お母さんの代わりに答える。
お母さんも、笑顔で頷いていた。
「本当にいいの?」
「うん。もうすぐできるから、朝ご飯まで春ちゃんとゆっくりしててね」
「じゃあ、お言葉に甘えて、そうさせて貰おうかな。来週は私が頑張るからね、ふうちゃん」
千佳子ちゃんはフフッと笑って、春ちゃんと一緒に居間に行った。