狡猾な王子様
「自分のことを好きになれなかった私は、自分自身とも英二さんへの想いにも向き合うのが怖くて、ずっと目を背けてきました」
いつだって人を羨んで、無意識のうちに誰かと比べては“私なんて”と自嘲する。
「だから、本当は英二さんのことを意気地なしだなんて言う資格はありません」
そんな自分自身が情けなくて俯いてばかりの日々は、居心地の悪さを感じることもあった。
「でも……向き合う努力をしないといけないって、気づかせてくれた人たちがいたんです。人から見れば当たり前のことかもしれないけど、ほんの少しかもしれないけど、ちゃんと向き合おうって思えた日から俯くことが減って……。そんな自分なら好きになれるかもしれない、ってやっと思えたんです」
だけど、向き合うことを決めたあの時から、私は自分のことを少しだけ認められるようになった。
こんな風に思える日が来るなんて思ってもみなかったけど、恐怖や不安に勝てなくても、寄り添うことで変わることもあるのだと気づけた。
だから……。
いつだって人を羨んで、無意識のうちに誰かと比べては“私なんて”と自嘲する。
「だから、本当は英二さんのことを意気地なしだなんて言う資格はありません」
そんな自分自身が情けなくて俯いてばかりの日々は、居心地の悪さを感じることもあった。
「でも……向き合う努力をしないといけないって、気づかせてくれた人たちがいたんです。人から見れば当たり前のことかもしれないけど、ほんの少しかもしれないけど、ちゃんと向き合おうって思えた日から俯くことが減って……。そんな自分なら好きになれるかもしれない、ってやっと思えたんです」
だけど、向き合うことを決めたあの時から、私は自分のことを少しだけ認められるようになった。
こんな風に思える日が来るなんて思ってもみなかったけど、恐怖や不安に勝てなくても、寄り添うことで変わることもあるのだと気づけた。
だから……。