わたし、巫女ですから
助さんが頭を下げているうちに、他の妖怪四人を手招きして耳打ちする。
「ねぇ。うち、神社だよ?ここら辺の豆撒きの大豆、全部うちのだよ?」
そのわたし達が助さんの依頼を受けるというのは、どうなんだろうか……。
「お願いしやすよ!巫女さん!」
「わっ!」
助さんにすがりつかれて、後ろによろめく。
「ちょっと。ひかりに気安く触らないで」
椿が助さんの首根っこを持って引き剥がした。
わたしからは見えないけど、助さんが青ざめてたから、椿に睨まれたんだろう。
「やっぱりスケベじゃん」
「ねぇ、牡丹。鬼と九尾って、どっちが強いの?」
呆れ顔で助さんを見ていた牡丹に訊いてみる。