溺愛協奏曲

校門の前に停まる黒塗りの高級車に茜ちゃんと一緒に乗り込む



今日は茜ちゃんと一緒に蓮の家に行くことになっていて




蓮は一足先に家で待ってるみたい



「こんにちは～おじゃまします」



「あ～出して～蓮の家だからね」



「わかりました！」




車内は冷房が程よく効いていて心地いい



車のなかではずっと夏休みの予定を話している茜ちゃん



試験はまだ始まったばかりだというのに頭の中はすっかり夏休みモードらしい




「莉子ちゃん夏休みおもいっきり遊ぼうね～一緒にプール行こうよ！


水着も買わなくちゃね」




「そうだね～プール行きたいかも・・・あっ花火大会も、もうすぐあったよ」



「花火大会？いいね浴衣着て皆で行こう～浴衣で悩殺だ～」




盛り上がるガールズトークを終了させたのは運転手さんの声



「お嬢、着きました」



「は～い！莉子ちゃんいこ～」




車を降りると重厚な日本家屋がそびえたつ



玄関先には・・・・ずらりと並ぶ黒スーツのお兄さん・・・こ・・恐い



「「「「おつかれさまっす」」」」



茜ちゃんは見慣れた光景なのかあたしと手を繋ぎ急いで玄関へと入って行く