溺愛協奏曲
「おう、莉子ちゃん朝早くから申し訳ないね~昨日はよく眠れたかい」



「はい、よく眠れました」




「当番の奴らが起きたらほとんど飯が出来てたってビックリしてたぞ


莉子ちゃんはいい嫁さんになりそうだ」



「そ・・・そんな・・」



早起きはあんまり苦にならない




お母さんが出てってから家事はするのがあたりまえになってたから




新聞を見ながら呟く組長さんである蓮のお父さんはにっこりと微笑んだ



やっぱり、蓮に似てる・・・





「ねみい~・・・・・」




黒の短パンにTシャツ姿の蓮が目を擦りながら食堂に入ってくるのが見える



「あ・・・・蓮おはよう」




「莉子・・・・おはよ」




あたしと目が合ったかと思うと急に抱きついてきた



って・・・・なんなの~



皆がいるのに~!!



口笛を吹いて囃し立てる組員さんたちをみて顔が赤くなるのがわかった




「蓮・・・ちょっ・・離して「ねみいよ~莉子俺の部屋で一緒に寝よ」



「む・・・・無理学校あるし・・・テストだし・・早く朝御飯」




「ちっ・・・・テストか・・・・」



あたしから離れると組長さんの声が響きわたった




「蓮、お前もいちゃついてねえで早く支度して学校へ行け!」



「わ~かったよ!うるせえな」




不機嫌な蓮が椅子に座ると同時に茜ちゃんも食堂に入ってきてやっと朝食が始まった



「「「「「「いたたきま~す」」」」」」




こんなに大人数で食べる朝食は初めてでちょっと驚きだったけどとっても


おいしくて一人だけメニューが違う茜ちゃんと蓮が食事中ずっと



喧嘩していたのがとってもおかしかった








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