溺愛協奏曲
「高遠さんは知ってたんでしょ、茜ちゃんがヤクザの娘だってこと・・・・ってことは


もしかしてさ~この一斉メール流したのって高遠さん・・・だったりして」



茶髪の巻き髪女子の一言に茜ちゃんの肩がぴくりと動いた・・・・ような気がした



あたしがこんなメール流すはずないじゃん



茜ちゃんにヤクザの娘ってことは言わないでって言われてたし・・・




朝からそんなメール打ってる暇ないし




茜ちゃんは茶髪の巻き髪女子を睨みつけると鞄を持ってすかさず立ち上がる




すると、タイミングよく教室に担任の先生が入ってきた





「は~い!みんな座って~早速テスト始めます」





茜ちゃんは諦めたかのように席に着くとそのまま黙ってテストを受けていた



あたしは茜ちゃんのことが気になってテストの最中も上の空だった




気が付けばテストはいつの間にか終わっていて今は放課後




茜ちゃんを探したけれど何処にもいなくてもしやと思い携帯を確認すると一通のメール




;先に帰ります、ごめんね;




とのメールが届いていた




この日から茜ちゃんはあたしを避けるようになり会話もなくなった




だから、知らなかった・・・・




茜ちゃんがひどいいじめを受けていたなんて・・・












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