溺愛協奏曲
朝御飯を食べ終わり片付けを済ませると蓮と車に乗り込む



茜ちゃんはあれから朝一番に学校に行くようになった




気になって声を掛けるけどことごとく無視される




今日はいよいよ試験最終日




ここのところ二人での登校が続いているが蓮は茜ちゃんの変化に



気付いているようで気になってるみたい




「あいつ・・・・最近おかしくないか?莉子、学校でなんかあったか」




「え・・・なんにもないよ心配しないであたしがついてるし」




蓮に心配かけたくないし自分で解決したかったからなにも言わないでいた



誰がこのメール流したのか突き止めなくては・・・・




絶対突き止めてみせる




でも、あたしの思いとは裏腹にいじめは更にエスカレートしていた



学校に着くとトイレの前でずぶぬれで震える茜ちゃんの姿




「茜ちゃん!!」



駆け寄って抱きしめると苦しそうな息遣いがする



額に手を当てると焼けるように暑かった




「れ・・・・・蓮に・・・・」



その言葉を力なく発すると茜ちゃんはそのまま意識をとばして



倒れ込んだ








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