溺愛協奏曲
「あ?一斉メール?」



「精華女子の生徒全員にか?」




香織さんが診察にきて少し落ち着いた様子なので今、東條組のリビングで




蓮と龍斗さんとあたしの三人で今回の件を話していた




「あの学校で茜が大関の人間だと知る者は先生と・・・「あたしです」」




「・・・・・!」




二人の目が一斉にあたしに向けられた



龍斗さんの顔が鬼のような形相に変わった




「てめえか?メール流した犯人は?」





「ち・・・違います!あたしは「お前以外誰が居るんだよ!あ?」」




「よせ!龍斗、莉子が流したって証拠もねえだろ!憶測で言うな」



「憶測?先生と関係者とこいつ以外に茜が極道の娘だってのを

知ってる奴はいねえ!だったらこいつ以外にいねえだろ」




「あたしそんなメール流してないし言ってません!」




あたしの言葉に一瞬目を見開くとテーブルに思いっきり蹴りを入れた



「きゃっ・・・!」



「おい・・・蓮の女だからって俺は容赦しねえぞ、絶対証拠みつけてやるから

覚えておくんだな」



冷たい目で一瞥すると茜ちゃんが眠る寝室へと入って行く




泣きたくなって思わず蓮の腕の中に飛び込むと




抱きしめる蓮の腕の中はとても暖かくいつまでも抱き合っていた




まるで赤ちゃんのように心臓の音をいつまでも聞いていた



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