溺愛協奏曲
「莉子ちゃん・・・俺、本気だから・・・これから本気で攻めるから


覚悟しといて・・それから蓮、お前が隙を見せたらすぐにお姫様


攫いに行くから覚えとけ」




「ちっ・・・・・ほら、行くぞ」




「あ・・・うん、龍斗さん、じゃ又」



蓮は繋いだ手をぎゅっと強く握りしめてくると何も言わず部屋を出て



エレベーターに乗り込んだ



あんなこと言われて不安なのかな・・・・




でも・・・龍斗さんも本気って・・




嘘だよね?





数人の組員さんたちとエレベーターに乗り込む




「おい・・お前ら後始末してこい、莉子送ったら俺も後から行くから


先に行って片付けとけ・・・」




「はい、分かりました」




エレベーターが地下の駐車場に着くと運転手さんと蓮と三人で車に乗り込む




あたしを膝の上に座らせた蓮は抱きしめたままだ




「出せ・・・・俺のマンションだ」




「はい」





マンション?東條組に帰るんじゃないの・・・?




車が静かに走り出すと蓮はそっとこめかみにキスをする





「隙なんて誰に向かって言ってんだ・・・お前は誰にも渡さねえ」




痛いほど強く抱きしめるとそっと目を閉じる



そんな蓮が愛おしくていつまでも抱きしめていたいと思った












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