溺愛協奏曲
「ったく・・・いい年して病院でサカってんじゃねえぞ」



病室に入ると蓮の一言に真っ赤になって俯く少女のような由美子さんの姿




長い黒髪を二つに結び大きな瞳と紅い唇、真っ白な肌が印象的な美人



蓮の義理のお母さんというよりお姉さんというほうが納得がいくかも・・・





まあ・・・歳が近いから無理もないか・・




「自分の奥さんに触れてなにが悪い、俺のものに何をしようと

お前にどうのこうの言われる筋合いはねえ」




「ったく・・・来いって言うから来てみれば親父はなにやってんだよ


何か話があったんじゃねえのかよ」





「そう、せかすんじゃねえ・・・莉子ちゃんも忙しいのにわざわざ


呼び出してすまないな・・・まあ立ち話もなんだから蓮も莉子ちゃんも



そこに座ってくれ」




蓮のお父様に促されて・・



病室の由美子さんの傍にあるソファに二人で座る




由美子さんのベットの周りには様々な花が沢山置かれていてニッコリ微笑む




その姿はまるでお花畑に佇む少女の様




「はじめまして、あなたが莉子さんね・・あたしがこんなことになって


急に家のことを頼んじゃってごめんなさい、色々大変でしょう?」



「い・・・いいえそんなこと・・・大変だなんて」



「あ・・・あたしったら自己紹介もしないで・・・ごめんなさい

浩一郎さんの妻の東條由美子です・・・莉子ちゃんよろしくね」



「あ・・あたし・・高遠莉子です、こちらこそ宜しくお願いします!」



頭を下げてふと思った



由美子さんって極妻・・・姐さんなんだ




そんなことを微塵も感じさせない少女のような由美子さんに驚きを隠せなかった
































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