溺愛協奏曲
「あんたさあ、蓮様と付き合ってるらしいけどなんか調子乗ってない?


この頃全然声かかんないしさ~女全部切ったらしいって噂だし


前はあたし何度も抱いてもらってたのに・・・・」




「蓮様にはあたしらみたいな女が釣り合うんであってあんたみたいな


女が蓮様と付き合うなんて百万年早いのよ!顔は美人かもしれないけど


こんな地味な女蓮様の気まぐれに決まってる!こんなとこで逢うなんて



人違いかと思ったけど追いかけて良かったわ」



あまりの迫力に後ずさりしてしまいそうになる



この人たち自分こそが蓮にふさわしいって言ってるけど違うよね



ふさわしいとかふさわしくないとかそんなんじゃない



恋愛ってお互いを思いやる気持ちとか好きって気持ちとかそんなのが大事で・・・




この人はふさわしくないとか周りが決めることではないと思う



「なんとか言いなよ!さっさと蓮様と別れなさいよ」




「別れるって言うんならなんにもしないで帰ってあげる


でも、別れないって言うんならどうなるかわかってる?」



どこから持ってきたのか目の前に置かれたのはバケツにいっぱいの水



これ・・・あたしにかけるつもりなんだ




小学生みたいなやり方にあきれ果てる




なんで見ず知らずのひとにこんなこと言われなくちゃいけないの?



怒りが込み上げて女を睨みつけた










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