溺愛協奏曲
「それから龍斗さんとのお付き合いが始まって・・・・


付き合い事態は順調だったんだけど、周りの眼がすごくて・・・


あたし忘れてたの、龍斗さんも蓮兄たちも女の子たちから絶大な人気が


あるってこと・・・ファンクラブがあったのもその時分かった位だし



あたしって興味のないことには全く興味がないほうだから・・・・



だから、周りの女の子たちから見たら蓮兄たちも龍斗さんも独り占め


して許せない・・・ってなったんだと思う



龍斗さんと付き合いだしてすぐだった、女の子たちからのいじめが始まったの」



ふーっと深い溜息をつくとお茶を飲み干した玲奈ちゃん


なんだかとっても辛そうで見ていられなくて傍に駆け寄るとそっと手を握った



「玲奈ちゃん・・・・大丈夫?」



「うん、大丈夫」




「玲奈ちゃん無理しなくていいんだよ」



「涼くん・・・・ありがとう、でも本当に大丈夫だから」



ニッコリ微笑むと玲奈ちゃんは再びゆっくり話し始める



あたし達に話すというよりここにはいない龍斗さんに話しかけるように・・・



玲奈ちゃんの心のなかにはまだ龍斗さんが居る




「最初は上履きが隠されたり画鋲が入ってたりある時は教科書がなくなったりして


今から思えばこんなのまだ可愛いほうだった・・・・その時はこんな小学生みたいな



いじめをする奴らに絶対負けないって思って完全無視してた


でも手口が段々エスカレートしてきてトイレで水かけられたり体操着が破られて



滅茶苦茶にされたりして、それでも弱音を吐かないあたしに彼女たちは完全無視を



決め込んだの」



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