溺愛協奏曲
にやりと笑ったかと思うと額と額をくっつけたまま話し出す



蓮の吐息を感じてあたしの顔は一気に熱を帯びた



「莉子・・・・もしかして感じた?」



「なっ・・・・感じ・・・た・・って・・・・な・・なに」




慌てふためくあたしを優しく見つめるとそっと抱きしめたまま首元にキスをする



ちくりと甘い痛みが体に走った




え・・・・なに?




「ふっ・・・莉子ごめん、莉子が足んなくてちょっと暴走した


病院は人の出入りが多いし、点滴やらなにやら色んなのがついてて



抱きしめることもできねえ・・・でもやっと莉子を堪能することが



できた」



そう言って姫抱っこするとベットに座り向かい合わせに座らせた



蓮の端正な顔が間近にある




それだけで顔は熱を帯びてさっきのキスを思い出すとじっと見つめる蓮が



照れくさくて目を逸らした



ちゅっと軽く唇を重ねたかと思うと再びのリップ音



啄んだかのキスを繰り返しているとあたしの身体はまた熱くなった



いつの間にか舌先が踊らされ身体が跳ねる



甘い声と吐息が木霊する部屋に突然のノック音




我に返ったあたしは蓮の胸をそっと押した




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