溺愛協奏曲
夜、遅くまで退院祝いと称する宴会は続いて・・・



酔っ払って騒いだり歌いだしたり、退院祝いはあくまでも建前で




ただ飲みたかっただけなんじゃ?と感じずにはいられなかった




お父さんもすっかり出来上がってるし・・・




酔うと寝てしまうから楽と言えば楽なんだけどね



あたしの膝枕で寝ているお父さんをみて思わず苦笑い




こんなに酔ったお父さん見るの久しぶりかも




ちらほらと白髪がのぞく髪をそっと撫でた




「莉子、寿司持ってくるか?何がいい?」




「あ・・・じゃあマグロとサーモン」



「了解」




隣に座る蓮がお寿司を取りに立ち上がる




今日はあたしの為に寿司職人を呼び握らせている




・・・・てか、なんて贅沢



申し訳ないって蓮に言うと



「警備とかのこと考えると屋敷に呼んで料理してもらったほうが助かるんだよ


お祝い事がある時はたいがい呼んでるから特別なことではねえ」



蓮の一言に思わず納得


なんかフレンチとかのシェフも呼んだりするらしい



そうだよね、すっかり忘れてたけど蓮の家は極道で命の危険もあったりする




それがトップの組長であるならなおさら・・・・・




普段あんまり感じないけど命の危険があるということに身の引き締まる思いがした























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