溺愛協奏曲
寿司職人さんの握るお寿司を頬張っていると目の前に影が出来た



見上げると若い20代前半位の組員さん



すっかり酔っているのか顔が真っ赤だ



「いや~莉子さん、本当に元気になってよかったっすね~


意識が戻んない間、若は飯もろくに食わないで病院につきっきりだし


青い顔して今にも死にそうな顔してどうなるかと思ったんすけど



いや~よかった、よかった!あ、何飲んでんですか」



「あ・・・・いやウーロン茶を・・」



・・・と言う暇もないまま突然グラスを握らされた


え?・・・これなんだろ



「あっこれカクテルっすよ、女の子はこんな感じの酒のほうが飲みやすいっすよね」



「え・・・あたし未成年だし」





と言ったあたしの呟きも聞こえないらしい若い組員さんはそれからマシンガントーク



を繰り広げ自分が東條組に入ったときのことなんかを語り始めた



グラスにはコーヒー牛乳のようなお酒



初めて飲むけど大丈夫かな?




恐る恐る飲んでみると・・・・




「甘くておいしい!」





思いのほかおいしかった初めてのカクテルと楽しい組員さんとの会話に花が咲き



蓮が戻ってきたころにはすっかり出来上がっていて・・・・・




気が付けばベットの上で夢の中のあたしが居た





















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