溺愛協奏曲
こんな風に無防備に眠れるのはあたしや涼くん、拓巳くんの前だけ・・・




それだけ蓮に信じてもらえてすごくうれしい




信じて欲しければまず自分が信じなければ・・・・




そんなことを思いながら蓮の髪を優しく撫でていた




すると撫でているあたしの手をぎゅっと握る蓮



「莉子・・・腹減った」




何を言うかと思えば・・・・子供みたいな蓮に苦笑いする



そういえばお腹すいたかも・・



「莉子ちゃん、お腹すかない?なんかデリバリーでも頼もうと思うんだけど


何にする?中華とか、丼ものとか・・・あとはピザとか色々あるけど・・」




「あたし・・・なんでもいいよ」




「じゃあ、俺中華がいい!」





「拓巳に聞いてるんじゃない、俺は莉子ちゃんに聞いてるんだよ」




涼くんたちが揉めていると蓮の鶴の一声



「却下、めんどくせえから皆カツ丼だ!」




大声で叫ぶと再びあたしの膝に逆戻り



一度言い出したら聞かない蓮のことをよくわかってる二人は黙ってカツ丼を頼む




一番大人なのは涼くんと拓巳くんなのかもって思ったあたしなのでした
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