溺愛協奏曲
「莉子・・・大丈夫か?無理してねえか」




「大丈夫、蓮心配し過ぎ・・・」




ニッコリ微笑むとそっと手を握った



蓮の心配そうな顔を見ていられなくてぎゅっと抱きしめる




大きな広い胸に顔を埋めて蓮の鼓動をただ黙って聞いていた




車窓にはまだまだ残暑厳しい夏空が広がって眩しさに目を細めた



茜ちゃんから連絡があったと聞いたのはついさっき、何時間か前のこと




涼くんのスマホにあたしに逢わせて欲しい大事な話があると連絡があったみたい




蓮は、逢うことはないと反対したけどあたしも茜ちゃんとは話したいこともあるし・・・




決着をつけなくちゃ前に進めないような気がするから・・・・




だから三日後の放課後



この溜まり場で逢うことになった



もちろん蓮や涼くんや拓巳くんも一緒




茜ちゃんはあの、片山勇次と一緒に来るらしい



っていうか・・・あたしが連れてこいって言ったんだけど




蓮は心配しているのか帰りの車中であたしの手を握ったまま・・・離そうとはしない




あたしは茜ちゃんの正直な思いを聞いてみたい、あんなことに駆り立てたのはなんなのか




それだけは聞いておきたくて連の手をぎゅっと握りしめた
























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