溺愛協奏曲
「蓮!いい加減起きて!遅刻するっ」




「あ?まだ早いだろ、寝てろ」



起きようとするあたしは再びベットの中



えっ・・・嘘でしょ




マジで遅刻しそうだし




あたしこれでも今まで遅刻なんてしたことないんだから



ぺちぺちと蓮の頬を叩く



それでも起きないのでほっぺをつねってみる



「いてっ・・・やめろ!莉子」




「ねえ、朝だよ!いい加減支度しないと遅れるから」




「解ったから離せ・・・マジで痛い、起きるから離せ」



やっと起き上がった蓮と身支度を開始



のろのろとだるそうに支度をする蓮




やっぱり可愛い



「なんだよ、何笑ってんだこっち来い」



突然後ろから抱きしめられて羽交い絞めされる



「ちょっとな・・・・なに?」



「なんで笑ってたんだよ」




「ふふっ・・・なんか寝ぼけた蓮って可愛いなって思って」




「ったく・・男に可愛いなんて言うな」




そう言って軽く頬にキスをする


真っ赤になるあたしをみつめて頭をくしゃっと撫でる



朝から男の色気全開の蓮にとまどってしまう



でもなんだかんだしているとあっという間に時間は過ぎ人生初の遅刻をしたあたし





黒塗りの高級車で蓮と学校へ行くと痛いほどの視線を浴びる




遅れてきたあたしを待っていたのは意外な人物との再会だった



























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