溺愛協奏曲
東條組へ到着すると早速お茶の用意をする



まだ暑いから麦茶とかがいいよね




そんなことを思いながら台所へ行きグラスに氷を入れ麦茶を注いだ



これからどうなるのか見当も付かないけどあたしは玲奈ちゃんを支えていこう



そんなことを思いながらリビングを覗いた



するとすでに私服に着替えた蓮が考え込むように一人座っていた




こんな蓮初めて見るかも・・・




そうだよね・・・蓮にしてみればずっと黙っていて後ろめたいって気持ちがあるのかも




しれないけど、玲奈ちゃんのお母さんからのお願いだもの




断れなかったにちがいない・・・・板挟みになった蓮が一番苦しかったと思うと胸が痛んだ




すると視線に気付いた蓮があたしをみつけると柔らかい笑みを浮かべる



「どうした?まだ着替えてなかったのか」



「うん・・・今お茶の用意してたとこ、蓮こそ早いね

もう着替えたんだ~あたしも着替えてこよっと」



部屋を出て行こうとすると蓮の声があたしを引き留める



「莉子・・・・」




手招きしてあたしを呼んだかと思うと腕を強く引き寄せる




「ひゃっ・・・」



勢い余って思わず蓮の膝に倒れ込むように座ってしまった




「ご・・・・ごめ・・「莉子・・・ちょっとこのままじっとしてろ」」




え・・・・なに?



蓮はあたしを膝の上に乗せたまま強く抱きしめる



まるで、何かに怯えているかのように・・・

































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