溺愛協奏曲
「莉子ちゃん大丈夫?ちょっとすいてきたから休憩していいよ~

あと一組だけ接客したら休憩入って・・玲奈ちゃんもね」




「はーい、わかりました~」




クラス委員の女子に促されお盆を持ってテーブルに向かう




あと一組で休憩だ、頑張ろう



心の中で気合を入れてメニュー表を差し出した




「いらっしゃいませ、ようこそ当店へ・・・残念ながら本日はケーキの

ほうがもう品切れでドリンクのみとなっておりますのでご了承くださいませ」



ぺこりと頭を下げてにっこり営業スマイル!




よし!完璧




目の前にはピアスじゃらじゃらの目つきの悪い柄の悪そうな男二人



一人は銀髪?白髪で一人は金髪のロン毛の男




同じ金髪でも蓮のほうがさらさらで綺麗だよね





この人みたいに痛んでないし、やっぱりお手入れは大事なんだな・・・・なんてことを




思っていると急に腕を掴まれてあやうく転びそうになる




「ちょ・・・・ちょっと!危ないじゃない」




「おお・・悪い、悪い、そっかケーキ売切れなんだ~

だったら俺たち高遠さんを喰いたいんだけど~」



・・・・・・は?



誰を喰いたいって?え・・・・あたし?



「ぎゃはははは、俺っちも高遠さんがいいんだけど~この後休憩なら

どっか静かなところでいいことしねえ?」



胸についた名札をみてにやりと笑う男二人



とっさに逃げようとして腕を引っ張るけど強く掴んだままびくともしない



あたしは銀髪の男を睨んだまま助けを求めて周りを見渡した




















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