溺愛協奏曲
みんな忙しそう・・・




玲奈ちゃんは接客中だし、他の女子もあいにく接客中




男子は廊下で呼び込みやら裏方のドリンク作りやらで忙しそう




周りをみてもあたしに目を向けている暇はなさそうだし・・・




あたしは自分で切り抜けるしかないと思い立ち銀髪の男をじっと睨みつけた



「離してくれませんか?」




「離さねえ・・・・って言ったらどうする?」




「お客様に構っていられるほど暇ではないので当店に用がなければ

お引き取りいただくしかないのですが・・・・」




「あ?なんだと?ちょっと美人だからっていい気になるんじゃねえぞ!


ほら、いいから行くんだよ!」



無理矢理引っ張って行こうとする銀髪の男に呆気にとられる



さっきから握りしめているあたしの腕は跡が付いているだろう



ずるずる引きずられるように教室を出て行く



やだやだ!冗談じゃない




あたしはこれから休憩して玲奈ちゃんとまったりするんだから!




さすがにクラスの皆も異変に気が付いてあたしを止めようとしたとき・・・・



目の前に背の高い細身の男が急に立ちはだかって男を見下ろしていた






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