溺愛協奏曲
「いらっしゃいませ、こちらがメニューとなっております


お決まりになりましたならお声掛けください・・ではどうぞごゆっくり」



蓮はそうお客様に言ったかと思うと深々と頭を下げた



なんだか・・・・凛としていて品のある紳士って感じがするし・・・



普段とは違う蓮を見てあたしはなんだか落ち着かなかった



「あっ!あの・・・・待ってください!!」




するとメニューを渡されたお客さんの女の子が急に立ち上がる



顔は蒸気していてほんのりと赤い



上履きの色があたしと同じだから一年生だ



一体なにを言うのかと身構えていると小さいメモ用紙を蓮にそっと渡した



「これあたしのメールアドレスと携帯の番号です!!


ずっと前から東條先輩のこと好きで・・・・憧れてて・・「お客様、只今勤務中



ですのでこのようなことはお控えください、では失礼します」



「あっ・・・ちょっ・・・」



蓮が立ち去ろうとした瞬間女の子が腕を伸ばした



その瞬間コーヒーカップに腕が触れたのか熱い紅茶が女の子のスカートのあたりに



こぼれて一面茶色いシミが出来る



一瞬の出来事で教室中に女の子の悲鳴が木霊した



「きゃああっ!!熱い!」




「嫌ーーーっ誰か!誰か早く水を!」



水と言う言葉に反応したのか蓮は裏方のキッチンへと走る



すると奥から右往左往する人たちをかき分けるように蓮はバケツに水を汲んできたのか



女の子の下半身に思い切り水を掛けた



「保健室行くぞ」





そう言ったかと思うと女の子を軽々と姫抱っこした



女の子は咄嗟の出来事に顔が真っ赤で頭の中はパニック・・・・・だと思う



なにかしきりに蓮に言ってたし・・・・
























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