溺愛協奏曲
「おおっ!!可愛いなあ~うちの息子が一番男前じゃないか?なあ蓮?」




「あ?んなもん生まれたばっかでまだわかんねえだろうが」



「まったく、お前ってやつは・・・・見てわかんねえのか?並んでる

赤ん坊の中でも一番光輝いてるだろうが!なあ莉子ちゃんもそう思うだろ」



「そう思います!・・・・でも本当にちいさくって可愛い~」



新生児室の小さなベットに並んでる沢山の赤ちゃん



ガラス越しに初めて見る蓮の弟くんは小さな手を握りしめぐっすり眠っていた



隣の赤ちゃんがさっきから泣いているにもかかわらずぐっすり夢の中



すごいな・・・・弟君、あたし隣であんなに泣かれてたら絶対眠れない




ある意味すごい大物かも




「蓮、弟が出来た感想は?どう?可愛い?」



「あ~なんかまだピンと来ねえっていうか実感わかねえって言うのが

正直なとこかな」




「そっか・・・・そうだよね」




再びガラス越しの弟くんに目を向けると看護師さんがベットを引きずって病室を出てきた



目の前には昨日生まれたばかりの小さな蓮の弟くん



か・・・・可愛い・・かわいすぎる・・・まるで天使だ!



「そ・・・そろそろ授乳の時間なんでお母さんの病室までい・・いきますね・・・」




看護師さんはそう言うと由美子さんの病室まで弟君を連れてった



なんだか少しびびってるし・・・




無理もない、強面のお兄さん蓮のお父さんの傍から離れないから怖いかも



だって見るからにヤクザ・・・・だもんね





あたしは苦笑いを浮かべながら由美子さんの病室に向かった






















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