溺愛協奏曲
蓮のことで滅入っていたあたし・・・暇だし気晴らしににでもなるかな・・・



なんて、軽い気持ちだったんだけど放課後車でおじいさんに迎えに来てもらって




おばあさんと他愛もないことを話してお菓子を食べながら話す




そんななんでもないことがあたしの心をほっこりさせて癒してくれる




なんだか本当のおじいちゃんおばあちゃんの家に遊びに来ているような錯覚に




おちてしまうほどあたしは馴染んでしまっていてそれからは度々おじいさんの家で




花子さんとお菓子を食べながらお話しをする日々




・・・・で今日のスイーツはあたしの好きなチーズケーキ




このチーズケーキ・・・・蓮のお勧めで甘いもの嫌いの蓮が唯一食べれるスイーツ




あたしが来るたびに毎回、おいしそうなスイーツを用意して待っていてくれるおじいさん




バイト代を払うっていうおじいさん、哲さんの一言にあたしは断固拒否





バイト代の代わりに好きなスイーツのリクエストでってことになってこうして



毎回おいしそうなスイーツが食べれるんだけど・・・・




「典子・・・・どうしたの?」




「な・・・・なんでもない」




あたしの微妙な変化に気付いた花子さんが顔を覗き込む



花子さんは皺のある小さな手であたしの頬に流れる涙をそっと拭った



「典子には笑顔が一番似合うよ・・・・」



花子さんの笑顔が眩しくてあたしは涙がこぼれない様に天を仰いだ









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