溺愛協奏曲
第31章
「ったく・・・・久々に茜から逢いたいなんて呼び出しくらって喜び勇んで来てみりゃ


お前らも一緒やなんて・・・一体こんなとこ呼び出して何の用や?」




不機嫌そうに足を組んで煙草を吸う態度のでかい赤い髪のこの男



片山勇次、警視総監の息子であり以前、あたしを襲ってくれと茜ちゃんが頼んだ人物であり




茜ちゃんのことをloveしている男でもあるんだけど・・・・



「あんたに頼みがあるんだけど・・・」



「頼み?頼みってなんや、言うてみい茜・・・・でも俺を動かすからには


タダでは動かへんで」




ニヤリと不敵な笑みを浮かべると茜ちゃんの話を黙って聞いていた



茜ちゃんの言葉がカラオケボックスに響く



他の部屋からは色んな音楽や歓声があちこちから聞こえてくる



カラオケボックスに来て歌わないなんてもったいないけど密談するには



ここが最適かもって玲奈ちゃんの提案でここに皆でやってきたって訳



とりあえず飲み物を頼むと茜ちゃんとあたし、玲奈ちゃんは並んでソファに座り




拓巳くん、涼くん、片山は三人並んで座って話し合いを始めた




「坊城グループとはまた、やっかいやな~」



頭を掻きながら片山は考え込むと茜ちゃんの方を向いて煙草を灰皿で消した


「で・・・どうなの?頼み、聞いてくれんの?」



「おお~忘れとった!茜煙草駄目なんやった・・・ええで!調べといたるわ


そのかわり茜が俺と付き合うことが条件や」



「はっ?!」



「タダでは動かんって言うたやろ?」




赤い髪を揺らしてテーブルのフライドポテトをつまみながら当然であるかのように



言い放った












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