溺愛協奏曲

翌朝起きたのは９時過ぎ



完全に遅刻だし・・・




気怠い体に鞭打って起き上がると洗面所に向かう




「最悪・・・・・これじゃ学校行けない」




目が腫れて真っ赤で・・・いかにも泣きましたってバレバレだし



あたしが台所に向かうとテーブルに野菜スープとスクランブルエッグが用意してあった




お父さん・・・・朝御飯作ってくれたんだ





あんまり食欲はなかったけれどスープをレンジで温めてほんの少し食べた



おいしい・・・じゃがいもやにんじんやキャベツなんかが沢山入ったお父さん特製スープ




じんわり心が暖かくなるような気がした




しっかりしなきゃ・・・こんなことじゃいけない





蓮のことはもう踏ん切りをつけないといけない、その為にもパーティで蓮に逢って




自分の気持ちを伝えないと・・・心を奮い立たせるように立ち上がり身支度を整える




なんだか無性に花子さんと哲さんに逢いたくなり学校をさぼって花子さんの家に向かった




家に着くと相変わらず典子と言ってあたしのことを可愛がってくれる花子さんと朗らかで




明るい哲さんにあたしはとても癒されて心が穏やかになるのを感じていた