溺愛協奏曲
あたしはお手洗いに行こうと急ぎ足で足を進める・・・・が、なかなかそうもいかない



何故ってヒールの高いパンプスを履いてるから・・・・



普段から履いてる訳じゃないし、歩きづらい



「やっぱり・・・スニーカーが一番いいな」




やっと辿りついたお手洗いの前に立ち中に入ろうとすると目の前に急に人影が現れる




驚いて見上げると背の高い見知らぬ男




茶色の髪のウエーブのかかったロン毛で年の頃は20代前半



一言で言うなら・・・・なんかチャラいって言うのが第一印象



タキシードを着てるから今日の出席者だな



咄嗟にそんなことを思ったけど・・・・この男、ニヤニヤしながらあたしを舐めまわす




ように見て気持ち悪いし・・・なんかいやな予感がするんだけど・・・



完全に無視して目の前の男を避けて中に入ろうとすると男はすかさずあたしの前に立ち




再び立ち塞がる・・・・見上げるとあたしよりも20センチ以上も高い身長のこのチャラい




男は相変わらずあたしを見てニヤニヤ笑っていた



「すみません!あたしお手洗いに行きたいんですけどそこ避けてもらえませんか?」




「あんたがこの後俺と一緒に食事してくれるっていうなら避けてやってもいいけど?」




男はとんでもないことを言い出してあたしを驚かせた




なんで見ず知らずの名前も知らない奴と食事しなくちゃなんないのよ!



わけわかんないし!




「もういいです!他の階のトイレに行きますから避けていただかなくても結構です!」



あたしは踵を返しその場を後にしようとしたけれど何処から湧いてでたのか



2~3人の男が急に目の前に現れたかと思うと立ち塞がりあたしを取り囲んだ


























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