溺愛協奏曲
「お前・・・俺のこと好きだなんだって言うけどお前が好きなのは東條組若頭


って肩書きの俺が好きなだけで俺自身を好きな訳じゃねえだろ?



なんだかんだ理由をつけてっけどお前は所詮坊城グループのお嬢さまだ


手に入らないものなんてなかった・・・・自分に目を背ける人間がいるなんて



いない・・・そう思ってねえか?結局お前は自分のことを見向きもしない俺に



対して腹を立ててるだけで愛してなんかいねえ・・・」




「そんなことない!そんなこと!「だったらなんで泣いてんだよ?なんで


この野球少年見て泣いてんだよ!顔見たら泣き出してしまう位こいつの



ことが好きなのにお前はまだわかんねえのか?お前こいつのこと惚れてんのに


気付いてねえの?」




「・・・・・・・」




蓮の言葉に黙りこくる紗枝子さん



俯いたままその場に立ちすくんでいる




二人の間に何があったかはわからないけれどただボタンの掛け違え



言葉が足りなかった




そう言い切るには早すぎるけれど二人はまだやり直せる



まだ遅くはない・・・・素直に自分の気持ちを伝えられれば・・・・



そう思わずにはいられなかった



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