溺愛協奏曲
第36章
久しぶりに訪れた東條組であたしを待っていたものは翔くんの泣き声と・・・・




組員さん達が必死であやしている姿




こう言ってはなんだけど、何だかちょっと笑えるかも・・・・



だって強面の組員さんたちが必死であやしてる姿って・・・可愛いって言ったら怒るかな?




「わ・・・・若!おかえりなさい!あっ・・・・莉子さんもおかえりなさい!」



玄関に入ると組員さんの一人が翔君を抱っこして挨拶をしてきた



すると、他の大勢の組員さんもばたばたと駆けつけて蓮を迎えた



「若!お迎えもしねえで申し訳ないっす!」




「いや・・・・そんなのは全然構わねえけど、由美子さんどうした?」




「紙おむつ切らしてたらしくて薬局まで買いにいってるんです!一人じゃ危ない


んで護衛のもん二人同行して買いに行ってます!赤ん坊の月齢によっておむつの


種類が違うらしくって自分が行くって聞かねえもんですから・・・・あっ、頼まれてた



着替え若の部屋に置いてあります!」




「わかった・・・・・行くぞ莉子」




「あ・・・・・うんお邪魔します」




蓮に手を引かれ歩いて行くと組員さんに抱っこされた翔くんが見えた



お母さんが居ないからなのかなかなか泣き止まない




色白で目がくりっとしてて髪の毛が少し茶色っぽくって・・・・




なんて、可愛いんだろ!!ふっくらしたマシュマロみたいなほっぺが何とも言えず可愛い



「翔君、お姉ちゃんとこにおいで・・・」




あたしが手を差し出すと翔君はちらりとあたしの方を見る




するとぴたりと泣き止んであたしに小さな手を差し出した













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