溺愛協奏曲
黒いスーツの強面の男が助手席から出てくると後部座席のドアを開ける




中から出てきたのは、坊城グループのお嬢様坊城紗枝子さん




長い黒髪をなびかせてセーラー服を着ている




紺色の制服に白いスカーフにプリーツスカート




定番のセーラー服はとても似合っていて彼女が高校生なんだってことを改めて感じさせた




「おはよう、お二人さん朝から仲の宜しいことで・・・・」





「なんだよ!朝っぱらからなんか用か?」




「そんなに怒らなくてもいいんじゃない?まあ・・・・無理もないけど」




彼女がそう言うと蓮の背中がぴくりと反応した



あたしは紗枝子さんが何故ここに来たのかこれからどうなるのか分からずに困惑していた



「今日ここに来たのは蓮に一言謝りたくて・・・ごめんなさい許してもらえるか


わからないけど莉子さんにも酷いことしたと思ってる、だからお詫びがてら朝早く



来たんだけどこれから二人とも時間あるかしら?」



「あ?時間って・・・俺たちこれから学校なんだけどなんなんだよいったい・・・・」




「うちの会社が経営してるレジャーランド、遊園地なんだけど莉子さん行ったこと

あるかしら?」




「へ?ゆ・・・・遊園地ですか?」




意外な発言にあたしはとまどいながら蓮の背中で制服のブレザーをぎゅっと握りしめた
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