溺愛協奏曲
「莉子ちゃん、ここのアウトレットモール可愛い服沢山あるね~あたしが選んであげる~」



「う・・・うん」




あたしの腕をぐいぐいと引っ張りお店の中の服を次々と選ぶ茜ちゃん



服選びは男子の意見だけじゃなくて女子の意見も聞かなくちゃという茜ちゃんの迫力



に押され苦笑いの蓮だったけど幼馴染の茜ちゃんの頼みは断れないらしく・・・・




「茜、デートの邪魔したつけは大きいぞ!今日は久しぶりの再会だから


目をつぶるが今度邪魔したらお前でも許さねえぞ」



「わかったって~でも三人で見た方が色々楽しいでしょ?ね、莉子ちゃん」



「あっ・・・うん」




頷いたあたしを見ていた蓮とふいに目が合った




  ご・め・ん・な



声には出さず口をパクパクさせて言う



なんだか、蓮の一言で心が軽くなったような気がする



にっこり微笑むと だ・い・じょ・う・ぶ




声には出さずに答えると茜ちゃんと手を繋ぎ店内へと足を踏み入れた



「じゃあ、行こう!ここのお店も可愛いの沢山あるよ」



「ホントだ~可愛い!!」



無邪気に微笑む茜ちゃんを見つめるうれしそうな蓮を見ていて気が付かなかった



茜ちゃんがあたし達のやりとりに気付いていたことも・・・



そして茜ちゃんが唇を噛み、そっと拳を握りしめていたことなど知るよしもない







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