溺愛協奏曲
それから、茜ちゃんと蓮と三人で次々と色々なお店に入り、これでもかって


位買い物をした




あたしの好みは大人っぽいデザインで黒とかグレーとかの地味な色の服を選ぶほうが多か



ったりするんだけど・・・・



「莉子ちゃん!そんなの駄目、やっぱりこっちだよ」



「えーっそんなのあたしに似合わないよ」




「そんなことないって~」




普段洋服なんかの買い物はひとりでするか、里香さんとするのがほとんど



なので同世代の女の子と買い物とかって実は初めてだと思う



それに短時間でこんなにすぐに打ち解けたのも茜ちゃんの自由奔放な性格と明るさの



お蔭かも・・・



でも・・・・・



「あたし・・・こんな可愛い花柄のワンピース似合わないよ」



「いいから試着してみて~早く早く~」



試着室のカーテンを引かれ放り込まれるあたし



手元には可愛いシフォンの花柄のワンピース



スカート丈もかなり短いし・・・・



普段のあたしなら絶対選ばないよ



しぶしぶ着替えてカーテンを開けるとそこには目を見開いて驚く二人の姿


「きゃ~莉子ちゃん可愛い~ねえねえ、蓮もそう思うでしょ?」



「・・・・・・・」



何も言わずにあたしを見つめる蓮が一言呟く



「やっぱ、ワンピースが一番いいな」



「ほら~蓮もそう言ってるし~それ、莉子ちゃんにすごく似合ってる」



蓮はニヤリと口角を上げるとあたしの傍へ来て耳元で囁いた



「それに、脱がせやすいしな」



色気ダダ漏れの声に背筋がゾクゾクする



ってか脱がせやすいって・・・・



「も~最低~」



真っ赤になるあたしと蓮の笑い声が響いた












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