♡恋人争奪戦♥


 走って10分、鈴は家に到着し、勢いよくドアを開けた。


 「はぁ、はぁ……ちょっと、どういうことなの、父さん…て、母さん!?」

 何故か単身赴任中の瑠衣の母親がいたのだった。


 「あら、瑠衣!久しぶりね、去年の夏以来かしら?」


 脳天気な母に瑠衣は頭を混乱させる。


「瑠衣、座りなさい、大事な話があるんだ」


 冷静な父に瑠衣も落ち着きを取り戻す。


「で、話って何?」


 瑠衣が少し冷たく言い放つと、
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