秘蜜の秘め事
それからバイクにまたがると、黒の革手袋をはめた。

「乗って」

古沢さんがわたしに視線を向けると、促した。

「あ…はい…」

渡されたヘルメットをかぶった。

「えーっと…」

「後ろ」

古沢さんが自分の後ろを指差した。

わたしは古沢さんの後ろにまたがった。

ワンピースじゃなくて、ズボンにすればよかったな…。

そんなことを思った。

「僕の腰に両手を回してつかまって」

「はい…」

古沢さんの言う通り、彼の腰に両手を回した。
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