秘蜜の秘め事
恋人…だって!

改めてそう言われると、何だか照れくさい。

だって、恋人って…!

「えっ…ああ、そうかいそうかい。

こりゃ、失礼したね」

マスターは慌てて言った。

「今メニューを持ってくるからどこか好きなところに座ってて」

「はい、わかりました」

マスターは奥の方に行った。

マスターの後ろ姿を見送った後、古沢さんはわたしに視線を向けて、
「座ろうか?」
と、言った。

「はい…」

わたしが首を縦に振ってうなずいたことを確認すると、窓際の方へ一緒に向かった。
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