秘蜜の秘め事
「いつもここへきてるんですか?」

古沢さんに話しかけた。

「ここに住んでた頃は週に2回きてた」

「…住んでいたんですか?」

「この近くに木造のアパートがあるんだ。

前まであそこに住んでた」

「へえ、そうなんですか?」

「食べ終わったら案内してあげる」

古沢さんは笑った。

「お待たせー。

いつものでよかったかな?」

そう言ってマスターがテーブルのうえに置いたものは、オムライスとコンソメスープだった。
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