秘蜜の秘め事
「真…」

「うん」

「わたし、重いかも知れないよ?」

「わかってる」

「真が好きだから」

「うん」

「大好きだから…」

「僕の方が、もっと梨衣のこと大好きだから」

こんなにも誰かを好きと思ったのは、彼が初めてかも知れない。

ううん。

彼が最初で最後、なのかも知れない。

「真」

「うん」

「――好き…」

「僕も梨衣が好きだよ」

お互いの気持ちを、何度も確かめあった。

“好き”と言う気持ちがあれば、この先の困難を乗り越えることができると信じて――。


☆★第1部完☆★
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