秘蜜の秘め事
「俺だよ、真柴清純(マシバキヨズミ)」

そう言って笑う彼こときぃちゃんの笑顔は、幼い頃と変わらなかった。

「えーっ、何で?」

わたしは驚いた。

彼は幼い頃、わたしの隣に住んでいた。

小学生の低学年の時にアメリカへ行ったはずだ。

驚いているわたしに、
「高校生の時に日本へ帰ってきたんだ」

きぃちゃんは言った。

「教えてくれればよかったのに…」

残念がるように言ったわたしに、
「だってりっちゃん、あのマンションにいなかったんだもん」

がっかりしたと言うようにきぃちゃんに返された。
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