秘蜜の秘め事
きぃちゃんは右の方を指差して、
「じゃあ、俺こっちだから」
と、言った。

「うん、じゃあまたね」

わたしは手を振った。

「また明日ねー」

きぃちゃんは手を振りながら歩いて行った。

後ろ姿は背が高く、まるで大人の男の人のようだった。

幼い頃は、わたしとそんなに身長が変わらなかったのにな。

やっぱりきぃちゃんは男の子だったんだなって思った。

「わたしも早く帰ろう」

真も待っていることだし。

早く帰ってあげないと、真が不機嫌になっちゃうんだもん。
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