秘蜜の秘め事

第3章

あれからきぃちゃんに、何度も真の話をしようと思った。

だけどしようとするたびに、きぃちゃんに何度も話題を変えられた。

そのせいで、きぃちゃんに真の話をすることができなかった。

よっぽど、真の話を聞きたくないのだろうか?

それとも、何かを隠しているのだろうか?


ゴールデンウィークも近くなってきた4月の終わりのことだった。

その日は午後からの授業がある日だった。

「りっちゃーん!」

学校に入ったとたん、聞き覚えのある声がわたしを呼んだ。

「ああ、きぃちゃん」

わたしが名前を呼ぶと、きぃちゃんは嬉しそうに笑って隣に並んだ。

「これから授業?」

一緒に校舎へ向かいながらきぃちゃんが聞いてきた。
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