秘蜜の秘め事
「ふう…」

息を吐いて壁にもたれかかった時、何かが手に触れた。

暗闇になれた目で視線を向けると、携帯電話だった。

俺のだろうか?

そう思ってズボンのポケットを探って見ると、あった。

となると、梨衣のしかない。

何かの弾みで落としたのだろう。

彼女のカバンに入れてあげようと思った時、携帯電話がチカチカ光っていることに気づいた。

時間は10時少し前。

こんな時間に誰からなんだ?

梨衣の親は海外にいるはずだし…?

そう思いながら確認をして見ると、
「…はっ?」

驚いて、手から携帯電話を落としそうになった。
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