秘蜜の秘め事
そうだったんだ…。

そう言えば、終わったとたんに急に睡魔がやってきたんだ。

「わざわざ、運んでくれたの?」

そう言ったあたしに、
「うん、運んだ」

きぃちゃんはマグカップに口をつけた。

「わたし、重かった…?」

そう聞いたわたしに、
「全然、むしろ軽かった」

きぃちゃんは首を横に振って答えた。

「なれない場所だったから、りっちゃんも疲れたんだよ。

仕方ない」

きぃちゃんは笑いながら言った。

カツンと、シンクにマグカップを置いた音がした。
< 215 / 440 >

この作品をシェア

pagetop