秘蜜の秘め事

第4.5章~Hurusawa~

バスタオルで自分の髪を拭いていたら、
「あれ?」

梨衣が声をあげた。

「どうしたの?」

そう言って彼女に視線を向けると、彼女はショルダーバッグから出した携帯電話を見ていた。

梨衣が持っている携帯電話の画面は真っ暗だった。

電池切れだろうか?

そう思った僕だけど、
「何で電源が切れてるの?」

梨衣は不思議そうに呟いて首を傾げた後、携帯電話の電源を入れた。

起動した。

どうやら、本当に電源が切れていたらしい。

そう言えば…と、僕は思い出した。

どうして昨日、電話が切れたのだろう?
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