秘蜜の秘め事
真は大人だ。

19歳のわたしとは1回り以上も離れているのだから、大人なのは当たり前だ。

だけど、
「寝顔は子供なんだな」

端正な顔立ちの真の顔を見ながら、呟いた。

いつも大人の余裕みたいなヤツを見せてるくせに寝顔は子供。

…これって、今流行りのギャップ萌えってヤツ?

なんて思っている自分に幸せだなって思った。

そんな幸せを噛みしめながら、わたしは横になった。

「――んっ、梨衣…」

呼ばれて真に視線を向けたら、彼は眠っていた。

寝言か。

それにしても、どんな夢を見ているんだろう?

そう思いながら、わたしは目を閉じた。
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