秘蜜の秘め事

第6章

真と週末を過ごした後の月曜日は、大学に行くのが億劫だ。

授業は2限目からだけど、気が重いことには変わりはない。

空を見あげると、雲1つなく青い空が広がっていた。

晴れた空にほんの少しだけ勇気をもらった後、校舎へ入ろうとした時だった。

「りっちゃーん!」

聞き覚えのある声に呼ばれて振り向くと、
「きぃちゃん…」

彼の顔を見たとたん、この間見た夢が頭の中によみがえった。

夢よ。

あれは夢だから。

きぃちゃんが、あんなことする訳ないじゃない。

「どうしたの?」

きぃちゃんが心配したようにわたしの顔を覗き込んだ。
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