秘蜜の秘め事
「えっと…」

状況を理解する。

「何かご用ですか?」

わたしの目の前にいるのは、
「古沢さん」

隣人で、小説家の彼だった。


モノトーンで統一された部屋は、彼らしいと思った。

キッチンから漂う紅茶の香りが部屋を包み込む。

わたし…何で古沢さんの部屋にいるのだろう?

目の前にはソファーがあるけど、そこに座ることができなくて床のうえに座っていた。

「実は、頼みたいことがあるんだ」

キッチンから2つのマグカップを持って、古沢さんは現れた。
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