秘蜜の秘め事
映画か。

ここ最近は観に行っていないし、久しぶりに行こうかな。

「いいよ、行きたい!」

そう言ったわたしに、
「じゃあ、11時に駅前で待ちあわせで」

きぃちゃんは嬉しそうに答えた。

「わかった、11時ね!

ところで…何の映画見るの?

ホラーだったらヤだからね?」

ぷくっと頬をふくらましたわたしにきぃちゃんは笑って、
「今話題になってる外国のアニメ映画。

りっちゃんも好きそうだから気に入ると思うんだ」

「あ、それね!

わたしも見たいと思ってたんだー!

日本語バージョンを歌っている女優の歌声が世界で評価されたって!」

「キレイな声だよね」

「ねー」

昼休みのチャイムが鳴るまで、わたしたちは映画の話で盛りあがっていた。
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